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MACROCOSM Vol.91 発刊日2010年8月
 

Vol.91  2010年8月



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国際青年交流会議 基調講演

「青年時代の国際交流であなたが得られるもの」


平成22年7月8日(木)

ANAインターコンチネンタルホテル東京


経済評論家 勝間 和代氏


皆さん、こんにちは。経済評論家の勝間です。本日のテーマは「青年時代の国際交流であなたが得られるもの」ですが、まず、私がどのようにして国際貢献プログラムChabo!を設立したかをお話ししたいと思います。Chabo! とは、Charity Book Programの略で、心ある著者たちの厚意により実現した印税寄付プログラムです。Chabo!に登録されている本が売れると、その本の著者の印税の20%が特定非営利活動法人JENを通じて、世界中の難民・被災民の教育支援、自立支援に使われます。Chabo!は2008年5月に始まり、これまでの寄付金の総額は約1億円になりました。 

Chabo!は、会計も含めた全ての活動を開示しているのが特徴です。本を買ってくださるお客様の中には、寄付金額があらかじめ本代に上乗せされているのではないかと思う方がいらっしゃいますが、そのようなことはしていません。例えば、お客様は私の本を1冊買うと、10円の寄付をすることになりますが、この10円がどのように使われているかをウェブやテレビのドキュメンタリー、本などでお知らせするようにしています。 

現在の日本では、世界のいろいろな国で戦争や災害があったというニュースを聞くことはできますが、実際に何があったかについてはよく分かっていない日本人が多いですし、それほど興味も持っていません。例えば、アフリカのニュースが日本でどの程度流れているかというと、全メディアの0.2%だけです。この0.2%がアフリカの国々に割り振られるのですから、例えば、「スーダン」と聞いた時に、スーダンの位置が分かる人は少ないでしょう。まして、スーダンでは、なぜ20年間も内紛があったのか、どのような宗教関係にあるのか、現在、日本はどのような支援をしているのかについて知っている人はさらに少ないはずです。私はよく「半径1メートル以内の法則」と言っていますが、自分の半径1メートル以内に入って来ないものは、実はかなり遠く、関心を持つことは少ないのです。でも、私たちの本を手にとって、Chabo!のプログラムに興味を持ってもらえれば、今まで関心のなかったことも身近に感じられるようになるかもしれません。「Chabo!のミッションステートメント」の中に、「寄付を通じて、世界の広さやその可能性、命の尊さ、教育、自立支援の大切さを実感することで、寄付者の世界を広げるとともに、日本に市民社会を根づかせ、活性化させることに貢献します」とあります。私たちは学校で自分たちが自分たちの社会を作るんだということを教えられてきましたが、単に学校で教わっているだけではなく、実際に活動に参加して、それが本当に役に立つことを実感してもらいたいと思います。 

私は以前からChabo!のような国際貢献プログラムを立ち上げたいと思っていました。単にNGOに寄付するのでしたら、私が本を書いて、自分の印税を寄付すればよく、自分一人が勝手にやればよいことです。でも、これでは援助が安定しません。それぞれの国には、長期継続的な支援ができるようなある程度まとまったお金も必要です。この年はたくさん寄付があるけれど、次の年は全然ないとか、5年後、10年後にはこのプログラム自体が消滅しているかもしれないとなると、寄付を受け取る側としても、責任を持って寄付金の運用ができません。ですから、このプログラムをシステム化して、安定させようと思いました。安定させる最善かつ一番簡単な方法は、かかわる人の数を増やすことです。現在、Chabo!は、私以外に著者9名が参加して、合計10名でやっていますが、印税の支払い時にある程度のお金を取り分けておいて、手続きの事務を簡素化したり、寄付金控除の手続きについてサポートしたりする等、著者がそれほど負担を感じずに寄付を続けられるシステムにしました。また、本当は海外支援なんかに関心はないけど、こういうことをしているとカッコいいからやっているんでしょうと言われたり、このプログラムそのものがマーケティングだと思われたりしないように、著者は10万部以上を売った方に限らせていただいています。 

意外に大変だったのは、寄付を受けてくださるNGOを探すことでした。お金をもらうのだから、気軽に引き受けてくれるのではないかと思っていたのですが、そんなことはありませんでした。寄付を受ける側は、寄付金がきちんとしたお金なのか、コンプライアンス的に問題はないのかを気にしていました。万一、Chabo!に参加している著者のうち一人でも問題を起こすようなことがあれば、寄付をもらっているNGOの評判に傷がついてしまいます。また、私たちとしても、自分たちの寄付金を責任を持って扱い、スーダン、スリランカの援助を必要とする一人一人に渡るところまで面倒をみてくださるNGOを探さなければなりませんでした。 

現在、Chabo!には21の出版社にご参加いただいていますが、最初の1社、2社を探すのが大変でした。出版社には「なんでそんなことをしなければいけないのか」とよく言われましたし、編集者はすぐにOKしてくださっても、経理の担当者が、手続きが面倒になることを快く思わないということもありました。 

Chabo!のロゴやウェブの作成にあたっては、広告代理店で、CSR(企業の社会的責任)的な活動をされている方がボランティアで助けてくださいました。Chabo!という名前もコピーライターの方が作ってくださいました。Charity Book Programと鳥のチャボを掛け合わせた非常に印象深いロゴになっています。 

書店や出版取次の方がこのプロジェクトの意義を認めて、書店でChabo!のフェアを開催してくださったり、通常、小さな書店には、2冊配本なのですが、Chabo!関連の本は上乗せして配本してくださったりして、様々な方からご協力を得ることができました。最初は私一人で始めたプログラムですが、仲のよい方に声をかけていると、だんだんと口コミで広がり、編集者から著者のご紹介をいただいたり、私たちの新聞記事を見て、自ら手を挙げてくださる方がいらしたりして、現在では著者は10名となりました。本当にありがたいことです。 

これまでおよそ延べ400万人がChabo!の本を読んでくださいました。もちろん、全ての方がChabo!のロゴとあとがきに気がついたかどうか定かではありませんが、日本のNPO、NGOの間では、一つのひな形として認知されるようになってきました。次に、具体的にスーダンやスリランカでの活動についてお話します。

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