
日中青少年交流事業
日本青年訪中代表団へのIYEO代表者派遣


(財)日中友好会館から、日本青年国際交流機構(IYEO)に対し、日中青少年交流事業の日本青年訪中代表団(平成21年9月16日~22日)の青年団体分団の団員3名の推薦依頼があり、当財団としては、内閣府青年国際交流事業事後活動支援の一つとして協力しました。参加要件は、「21世紀東アジア青少年大交流計画事業」に貢献があり、かつ、中国への訪問の経験が少ない方が望ましいとのことでした。
昨年、当財団が実施団体となった、21世紀東アジア青少年大交流計画事業 平成20年度日中韓青少年交流事業で、中国青年、韓国青年の受入れを行った熊本県及び大阪府のIYEOから役員を各1名、東京の会員から1名の合計3名が参加しました。
◆参加者
氏名 | 所属 | |
楠木 由利香 | 熊本県青年国際交流機構 事務局長 | |
岩井 美紀江 | 大阪府青年国際交流機構 副会長 | |
吉原 信一 | 東京都青年国際交流機構 会員 |
◆プログラム
月 日 | プログラムの内容 | |||
9月16日(水) | 夜間 | 北京到着 | ||
9月17日(木) | 午前 |
〈青年団体〉中国青年政治学院訪問 中国青少年研究センターの研究員と交流 |
||
午後 |
〈青年団体〉北京青年創業モデル基地参観 中国基礎知識講座 中華全国青年連合会歓迎会 |
|||
9月18日(金) | 午前 | 北京から昆明へ移動 | ||
午後 | 昆明到着 | |||
9月19日(土) | 午前 | 〈青年団体〉青年ボランティアと交流 | ||
午後 |
雲南民族村参観 雲南少数民族との篝かがり火びパーティー (雲南民族村内) |
|||
9月20日(日) | 午前 | 昆明市呈貢県新農村建設モデル村、闘南花卉(かき)市場参観 | ||
午後 | 昆明新城区、昆明晨農企業集団参観昆明から広州へ移動 | |||
9月21日(月) | 午前 | 青年団体〉広東外語芸術職業学院訪問 教師、学生と交流 | ||
午後 | 〈青年団体〉広州市青年文化宮参観、交流広東省青年連合会主催歓送会(珠江クルーズ) | |||
9月22日(火) | 午前 | 帰国 |
【参加者の感想】
吉原 信一
あっという間の一週間だった。見るもの、聞くこと、経験すること全てが刺激的で本当に多くのことを学ぶことができた。帰国した今も心の中に大きな余韻が残っている。
北京では、街の発展していく姿と青年の輝く瞳が印象に残っている。中国青少年研究センターでは今の中国の若者は国の発展、自分の成長を望んでいる傾向が強いという話を伺った。彼らは自分の運命を自分自身で変えることができる環境を得た世代であり、農村の青年も都市部の青年と同じく競争しているということであった。北京青年就業創業実習基地は、新しい起業家を支援する施設であるが、そこで出会った中国の青年たちの目は輝いていた。企業を成長させ、将来的にその地域の人に仕事場を提供するという意気込みを見た。満たされた生活環境で生まれ育ち、飽和状態にある日本の若者に欠けつつある意欲のように思われた。社会や自分の将来に真摯に向き合い、そこで自分ができることに挑戦していくという意欲、それこそが現代日本が学ぶべき姿勢の一つと感じた。
昆明では、雲南省青年ボランティアとの交流で日中両国におけるボランティアに対する意見交換ができた。日本よりも中国の方がボランティア活動に対する援助が多く、活動がしやすい体制が整えられていると感じた。中国の方々は日本と協力して何かボランティア活動をしたいという提案もされていたので、今後そういったことが実現できればおもしろいと考えている。
今回、D分団青年団体の一員としての訪中は、自分の人生の中でも非常に大きな経験になった。これからの日中関係について、またこれからの自分の将来について考えるきっかけになった。帰国した今、まずは中国で学んできたことを家族や友人に伝えていきたい。そして訪中の経験をいかし、日中友好のための交流活動により積極的に取り組んでいきたい。最後に、この事業のために御尽力下さった日本政府ならびに日中友好会館の方々、また受入れをしていただいた中国政府・中華全国青年連合会の皆様に心から感謝したい。