
平成20年度日中韓青少年交流事業
平成20年度日中韓青少年交流事業〈環境コース〉
環境コース:企業の社会貢献の視点から考える
Environment Course: Consider social contribution by corporations
7月7日~9日に行われた北海道洞爺湖サミットでは、環境が主要議題として取り上げられたように、地球環境の保全と持続可能な発展は、地球規模で協力しあわなくてはならない課題です。
世界の多くの国々は、大量生産、大量消費、大量廃棄によって発展を遂げましたが、廃棄物は増大の一途をたどり、日本では廃棄物を埋め立てる最終処分場が足りなくなる事態が生じました。日本では、その問題解決に取り組むべく、容器包装、家電、建設、食品、自動車のリサイクル法が制定され、循環型社会を目指す取組みが進んでいます。
産業界においても、地球環境に配慮した製品サービスの開発に力を注ぎ、消費者の豊かな生活を実現するための取組みを促進している企業が増えています。個人レベルでも、リサイクル法の制定により、不要になったものを廃棄するための費用を負担したり、ゴミを分別して捨てたりすることが求められるようになりました。今まで廃棄されていたゴミは、技術発展により再利用のための「原料」となり、繊維製品など様々な製品に生まれ変わっています。リサイクル専門の民間企業も設立されています。
日本では、国、企業、国民が一体となって環境への配慮の取組みが進み始めていますが、今回は、中国、韓国でもどのような取組みが行われているのかについて情報交換を行うとともに、特に企業の取組みの視点から、どのようなことが可能であるかを学びます。
そして、それらの情報を基に、日中韓の青年達が自らの取組みとして、どのようなことが可能かをディスカッションします。

Aグループ
課題別視察
株式会社リーテム東京工場
家庭ごみや産業廃棄物を出さないようにすることは不可能ですが、それらを無害化することは可能です。この会社では、ゼロエミッションに取り組み、ごみをできる限り無害化して資源としてリサイクルし、自治体では処理が困難な金属系粗大ごみも独自のノウハウにより効率的に処理しています。


環境コースでは、最初に、参加者各自が懸念している環境問題を挙げ、討議を始めました。環境をめぐる問題は、3か国が協力すべき事項であるものの、まず、個人レベルでできることから取り組むべきであるとの合意に達しました。この事業の参加者間で、具体的なアクションを起こし、社会に影響を与えたいとの願いが語られました。しばしば話題に上る「環境と経済発展の両立」に関しては、人々の意識改革が必要だと気付いた参加者が多くいました。 |

Bグループ
課題別視察
パナソニックセンター東京
パナソニックセンター東京では、最先端技術で環境に貢献するという事業ビジョンのもと、2010年の暮らしを想定したイーユーハウスを見学しました。ECO(地球環境との共存)とUD(ユニバーサルデザインの創造)をテーマに、さりげなく、IT(情報技術)を日常に取り込みつつ、創エネ・省エネ、使いやすさを追求した家電製品を備え、「家まるごと」環境に配慮された近未来の住宅を見学しながら、企業の取組を具体的に知るとともに環境保全のために自分たちができることを考えました。



Cグループ
課題別視察
JFE環境株式会社
川崎ペットボトルリサイクル工場
本年5月に、中国の胡錦濤国家主席が視察されたこの企業では、環境問題は社会全体で取り組むべき重要テーマと考え、行政とも連携しながら、蛍光灯、乾電池、各種廃棄物のリサイクル、アスベストの処理などを行っています。今回は、ペットボトルを樹脂フレークに再生処理している様子を見学しました。

