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国際理解教育支援プログラム

一般財団法人青少年国際交流推進センターでは、日本の学校等に内閣府青年国際交流事業に参加をした経験がある在日外国青年等を講師として派遣し、国際理解教育支援プログラムを行っています。2019年6月に実施したプログラムを紹介します。

台東区立忍岡小学校
日付 2019年6月23日(日)
担当者 吉藤玲子校長
対象 3年生(51名)、4年生(57名)
テーマ いろいろな国の人と仲良くなろう
プログラム
  • 児童からの日本文化紹介
  • 講師の国の紹介(位置、食べ物、民族衣装など)
  • 児童と一緒に歌、ゲームなど
派遣講師 Mr. Federico Giacomini(イタリア)
Ms. Claire Lwasa Nakawesi(ウガンダ)
児童がイタリア人講師に日本の伝統的な遊びを紹介する
講師の感想
Federico Giacomini (Italy)

It was a privilege to share my country to elementary students in a popular school in Tokyo. I was able to present Italy, the festivals, food and culture, to two classes of 9 and 10 years old. Both classes welcomed me with a little show. One class sang “Paprika” a cheering song for 2020 Olympic, and the second class presented me some traditional Japanese games. It was really interesting to see, all the kids really put all their effort into it and the result was really well done.

Then I started my presentation on a big screen that was in the classroom, and it was a pleasure to do. Everyone looked really focused, and asked me many questions. I was really happy that they liked the presentation specially the part where I presented the numerous festival, like the Orange Carnival. For the experimental learning, we did a traditional Venezia Carnival dance. It was a bit hard to get everyone to participate, because they’re too shy to dance by a duo, but I was globally happy of the result. I ended the day by eating lunch in the classroom with the students. It was a really nice experience, and I would like to recommend everyone to try it.

フェデリコ・ジアコミニ(イタリア)

東京で人気のある小学校で母国を伝えることができて光栄です。9歳と10歳の子どもたちがいる二つのクラスで、イタリアのフェスティバルや食事などの文化を紹介することができました。全てのクラスで私をちょっとしたショーで歓迎してくれました。一つのクラスでは2020応援ソング「パプリカ」を歌ってくれ、もう一つのクラスは日本の伝統的な遊びを紹介してくれました。とても興味深く、児童の皆さんががんばって準備したものが成果につながったと思います。

その後、私のプレゼンテーションをクラスの大きなスクリーンに投影しながら進めました。児童の皆さんはとても集中していて、質問もたくさん訊かれました。私のプレゼン、特にオレンジカーニバルなどイタリアのフェスティバルを紹介した部分を気に入ってもらい、私もとても嬉しかったです。体験学習のパートでは、ベネチアの仮面舞踏会を行いました。子どもたちは男女ペアで踊るのを恥ずかしがり、児童全員を参加させるのは少し難しかったです。しかし、その成果には全体的に満足しています。プログラムの終わりとして、教室で子どもたちと一緒に給食をとることができました。とても良い経験になり、外国人の皆さんにも是非お勧めしたいです。

児童がイタリア人講師と仮面舞踏会を体験する
講師の感想
Claire Lwasa Nakawesi (Uganda)

On June 23, 2019, I had the opportunity to interact and share the unique culture of Uganda with pupils of 9-10 years at the Shinobugaoka Elementary School. It was such a delight watching the kids demonstrate attention and curiosity as I introduced them to my cultural identity. We discussed a range of cultural issues including the Ugandan cuisine, clothing, music, dance, wildlife, natural attractions, religious and historical sites.

The children were super amazing. The intelligent and inquisitive questions asked by many of them and the positive attitude shown throughout the presentation demonstrated their keen participation and willingness to learn about a country many of them barely knew anything about. Moreover, being a mother, I spontaneously bonded with the children. The connection was magical, and I am indeed grateful the children made my first ever contact and interaction with a Japanese elementary school very memorable.

Thanks to CENTERYE for the opportunity. Thanks to the school principal for the audience and warm reception. To the teachers and parents who graced the occasion to support the children, I say ‘arigatogozaimasu’! And to all the wonderful children, I say ‘asante sana’ and let us meet in the future and have many memorable times together.

クレア・ルワサ・ナカウェシ(ウガンダ)

2019年6月23日、忍岡小学校で、9歳から10歳の児童たちと共に、交流したり、ウガンダ特有の文化を分かち合ったりする機会がありました。私の文化的アイデンティティを紹介した時、子どもたちは集中力と好奇心を見せ、その光景はとてもうれしいものでした。私たちは、ウガンダの料理、衣服、音楽、ダンス、野生動物、観光資源、宗教的・歴史的遺跡など、様々な文化的事柄について話し合いました。

児童たちは本当にすばらしかったです。彼らからは次々と知的な質問が湧き起こり、授業に臨む積極的な姿勢や、全く知らない国のことを学びたいという意思が感じられました。さらに、私は母親という立場もあって、自然と子どもたちとの絆を深めることができました。この絆は魔法のようでした。日本の子どもたちとの初めての関わりと、日本の小学校での初めての交流が、まさに忘れられないものとなり、本当に感謝しています。

この機会を与えてくださった青少年国際交流推進センターへの感謝と、お会いする機会と温かく受け入れてくださった校長先生への感謝をここに申し上げます。子どもたちを心から支えている先生方や保護者のみなさまにも、「ありがとうございます!」とお伝えしたいです。そして、すばらしい子どもたち一人一人に、「アサンテ・サナ(スワヒリ語で「ありがとう」の意味)」を送ります。いつかまたお会いして、ともに思い出に残る時間を作りましょう。

練馬区立中村小学校
日付 2019年6月27日(木)
担当者 三浦希先生
対象 6年生(157名)
テーマ 友達のことや学校のことを紹介しよう
プログラム
  • 児童から外国人講師へ英語で学校行事を紹介する
  • 児童と外国人講師が英語でそれぞれ自己・他己紹介をする
  • 質疑応答
派遣講師 Ms. Ranaporn Tantiwechwuttikul(タイ)
Mr. Chamal Randunu Amaraweera(スリランカ)
児童が学校紹介として鼓笛隊を見せる
講師の感想
Chamal Randunu Amaraweera (Sri Lanka)

First of all I would like to give my gratitude for the CENTERYE for inviting me for this great program. That day was a memorable day in my life. I am really happy that I had a wonderful time with a group of kind, energetic and friendly kids. From the beginning of the program all the staff and the kids were cooperated with us so friendly.

This day becomes a great opportunity for me to share the Sri Lankan culture with the kids. I want to highlight that the kids were amazing. First, I was worried that kids may not move with us due to the language issues. But they surprised me; by the way, they behave with me and the team. They didn’t show any afraid and hesitate to interact with us. They show how talented they are. I believed this program was a huge opportunity for the kids to interact and share their experience with the foreigners.

I wish there will be many more these kind of programs in the future. This helps kids to enhance their language ability and explore the new cultures.

チャマル・ランドゥヌ・アマラウェラ(スリランカ)

始めに、このようなすばらしいプログラムに私を呼んでくださった青少年国際交流推進センターに感謝申し上げます。あの日は、私の人生の中で記憶に残る1日となりました。私は、優しくて、エネルギーに満ち溢れ、フレンドリーな子どもたちと共にすばらしい時間を過ごせたことを本当にうれしく思っています。スタッフの皆さんも子どもたちも、プログラムの最初から私たちにとても親切で協力的でした。

この日は、私にとって、子どもたちと共に、スリランカの文化を分かち合うすばらしい機会となりました。私は子どもたちのすばらしさを強調したいと思います。最初私が心配していたのは、言語の違いによって、子どもたちが私たちと一緒に動き回れないのではないかということでした。しかし、驚くべきことに、子どもたちは私と一緒に、またチームとして行動したのです。子どもたちは少しも恐れやためらいを見せず、私たちと一緒に交流しました。子どもたちは本当に優れていると思います。このプログラムは、子どもたちにとって、外国人と交流したり、外国人の経験を共有したりする大きな機会だと思います。

将来、このようなプログラムがもっと多くなることを期待しています。これは、子どもたちの語学力向上と、新しい文化の探求に貢献するプログラムです。

児童の英語での他己紹介を聞いて、スリランカ人講師が質問する
タイ人講師がタイの挨拶の仕方を児童に教える
受入担当者の感想
練馬区立中村小学校 三浦希

「外国語の授業はあまり好きではない」「英語になると、先生が何を言っているのか分からないからつまらない」「そもそもどうして友達とコミュニケーションをとるのに英語が必要なんだ?」という声が、4月当初に子供たちから聞こえてきました。外国語の授業を組み立てる教員の立場として、そういった子供たちの思いは、授業を行う上で大きな課題でした。どうしたら外国語の授業が楽しいと思えるのだろうと試行錯誤しながらの毎日でしたが、そんな状況を打破しようと、今回青少年国際交流推進センターに外国人講師の派遣をお願いしました。

「今度、外国人の先生が来てくれるよ!」と子供たちに話すと、日本語の全く通じない外国人とコミュニケーションをとるためには英語で伝えなければいけないという意識が徐々に高くなりました。今までは、「何でわざわざ英語で話すの?」と言っていた子供たちが、英語の必要性を感じてきたのです。正しい文法でなくても、自分が知っている単語や文を組み合わせて造語を作ったり、ジェスチャーや擬音で表したりと、「相手に伝えよう」「会話をつなげよう」という子供たちの姿が見られるようになりました。

外国の方とコミュニケーションをとるために必要なことは、完璧な英語を話すということよりも、伝えようと心を通わせることなのだと実感できたようです。

子供たちの感想
  • 外国人の先生が来てくれて、英語でコミュニケーションをとったけど、自分はあまり英語が得意じゃないので、コミュニケーションできるか分からなかった。でも、講師の先生が優しくてすごく言いやすかった。自分の学校のことをもっと知ってもらうために、クイズにしてやってみてもおもしろいと思った。
  • コミュニケーションをとるためには、自分から積極的に話すことも必要だと感じた。相手が言っていることはだいたい理解できるので、それに関係する話題を自分が出せば、会話がつながると思った。
  • 今までは、ずっと外国語が苦手だったけど、今日は楽しかった。他己紹介では、相手に分かってもらえるととてもうれしかった。英語をペラペラ話している人を見ると、自分もあんなふうに話してみたいと思った。
  • 外国人の先生が来たけれど、なんとなく言っていることが分かった。私は下手な英語を話しているのに、案外通じるんだなと思った。あと、外国人の先生がとてもおもしろくて楽しかった。
  • 練習してきた他己紹介や学校の紹介は、成功だったと思う。外国人の先生がおもしろかったので、話しやすかった。クラスが盛り上がっていたので、英語がすごく上達したと思う。

ウズベキスタン・スタディツアー

昨年企画したウズベキスタン・スタディツアーが好評につき、第2回目になる「2019ウズベキスタン・スタディツアー」を2019年4月26日(金)~5月3日(金)に実施しました。

本年度のスタディツアーは、タシケント、ブハラ、サマルカンドといった有名観光地訪問だけでなく、Asraf村に滞在して、Kupkari(騎馬競技)の見学や村の家々を訪問しました。また、ウズベキスタンの伝統的な工芸品や食べ物がつくられる過程を見学したり、ウズベキスタン日本人材開発センターで日本語を学ぶ青年と交流したりしながら、29名の参加者はウズベキスタンに対する理解を深めました。

【研修企画】
一般財団法人青少年国際交流推進センター
【旅行企画・実施】
現地旅行会社 ULYSSE TOUR/div>
次回ウズベキスタン・スタディツアーのお知らせ
2020年5月1日~5月8日(予定)
担当:田島如子 uzbekistan@centerye.org
日程
日付 時間 内容
4月26日
(金)
12:05 ウズベキスタン航空HY528便(直行便)
17:40 タシケント到着、空港でULYSSE TOURの出迎え
18:40 シグマ・ビジネス・センターにてオリエンテーション
20:00 夕食
(タシケント泊)
4月27日
(土)
9:13 ジッザフ行き列車に乗車、タシケン卜発
11:20 ジッザフ到着後、バスでアスラフ村に移動
14:00 アスラフ村到着、野外でのピクニックランチ
クプカリ(中央アジアの伝統的な騎馬競技)の見学
16:15 ゲストハウスへ徒歩移動
ゲストハウス到着、現地の人々と交流、夕食準備の手伝い、見学
19:00 夕食
20:30 アスラフ村に宿泊
(アスラフ泊)
4月28日
(日)
9:00 村の散策・ホームビジット
11:30 昼食
12:40 村出発
13:40 サマルカンドへバス移動
18:00 劇場「エル・メロシ」にて伝統衣装、婚礼儀式等のダンス鑑賞
19:30 レストランへ徒歩移動、夕食
(サマルカンド泊)
4月29日
(月)
9:00 サマルカンド市内観光
  • 三方に巨大なマサドラがそびえる有名なレギスタン広場
  • ビビハニム・モスク、ショブ・バザール
14:00 地元レストランでの昼食
15:30 サマルカンド市内観光
  • ウルグベク天文台、グリ・アミール廟、シャヒ-・ジンダ廟
18:30 伝統的な家屋での「マンティ(水餃子)」作り見学・体験
サマルカンドでビジネスを成功させた有名な女性との懇談
夕食
(サマルカンド泊)
4月30日
(火)
8:00 ブハラに向けて出発、途中バス車窓からキャラバンサライの遺跡見学
12:00 ギジュドゥバン窯元見学
13:00 昼食
14:30 引き続きブハラに向けて、バス移動
15:30 ブハラ到着、市内観光
  • アルク城、バラ・ハウズ・モスク
  • イスマイール・サーマーニ廟(サーマーン王朝の墓)
  • 12世紀に建設された「預言者ヨブの泉」と呼ばれる
    チャシュマ・アイユブ(水の博物館)見学
19:15 マストゥーラさんのズザニ博物館見学
歴史ある個人宅にて、ブハラ伝統衣装、結婚式
男児の誕生を祝う儀式「サラバンドン」を見学
儀式見学後、同じ場所で夕食
(ブハラ泊)
5月1日
(水)
10:00 ブハラ市内観光
中世の中央アジアにおけるイスラム文化と神学の中心地で、
モスク、メドレセ(神学校)、バザール等が点在する世界遺産の街ブハラを観光
  • カラーン・ミナレット、カラーン・モスク、ウルグベク・メドレセ
  • マゴキ・アッタリ・モスク
13:30 地元のレストランでの昼食
14:20 ブハラ旧市街にてフリータイム
15:10 空港へ移動
16:45 国内線搭乗(ブハラ~タシケント)
17:45 タシケント到着
19:15 地元のレストランでの夕食、スーパーにて買い物
(タシケント泊)
5月2日
(木)
8:00 タシケント市内観光
  • 世界最古のコーランが保存されているハズラティ・イマーム・モスク
  • チョルスー・バザール(伝統的な地元の市場)
  • 古代イスラム文化が色濃い街並み(車窓)
  • 日本人墓地
11:30 地元のレストランでの昼食
13:30 ナヴォイ・オペラ・バレエ劇場見学
15:00 ウズベキスタン日本人材開発センター訪問
  • 所長による事業説明(ホール)
  • 3か所に分かれて日本文化紹介
    初級2 (7名)、中級1(7名)、上級 (15名)
  • ホールで4グループに分かれて全員で交流
    (日本参加者からの質問タイム)
  • まとめ
18:20 レストランで送別夕食会
19:30 タシケント空港へ移動
22:05 ウズベキスタン航空HY527便(直行便)にて日本へ
(機中泊)
5月3日
(金)
9:55 日本帰国(成田空港着)
参加者の感想
才木 瞳美
ウズベキスタン・スタディツアー参加者

「#ウズベキスタン」とSNSで調べ、青い空と青いモスクの美しい写真を発見しました。綺麗だからとツアー参加を決めましたが、ここでは伝えきれない程、たくさんの思い出ができました。その一端を紹介させていただきます。

ウズベキスタン共和国が独立したのは1991年と私の生まれた年に近いですが、実は紀元前から歴史が始まっています。内陸国という環境から、周辺国を侵略し、支配され、そしてシルクロードの通過点として発展していきました。シルクロードの盗人から国を支配するまでに至ったティムール、勉強が好きだけど戦いが嫌いな国王ウルグ・ベクなど国のリーダーにまつわる話は、ぜひ現地で聞いていただきたいです。今まで世界史に苦手意識があった私でさえも面白いと思いました。

また、周辺国からの移民も多く、現在も国内に数多く民族がおり、ロシア系や朝鮮系など、外見でウズベク人を断定することは大変難しいです。宗教に関しては、「モスクがたくさんあるのでイスラーム教徒が多い?」と思っていましたが、信仰する宗教も信仰度合いも人によって様々でした。旅行初日、レストランでお酒が注文できることに驚きました。余談ですが、ウズベキスタンの葡萄を使用したワインは絶品とのことですので、ぜひ試してみてください。

このように、ウズベキスタンの歴史は混ざり合い、現在まで受け継がれています。私が今回の旅で一番感動した場所があります。「ナヴォイ劇場」です。ソ連の建築家がデザインしたオペラ・バレエ劇場です。館内にある部屋には、ウズベキスタンの各州で伝統工芸品として有名なスザニ(刺繍)や石板をモチーフにしたデザインが施されています。実は、この劇場を建設したのは、現地のウズベク人と日本人抑留者でした。私はこれを見たときに、鳥肌が立ちました。異なる背景を持つ人々が、最初は仲たがいしながら、一つのすばらしいものを作り上げ、互いに認め合った場所であるナヴォイ劇場は、世界中で「分断」「対立」が叫ばれる現代に必要な建築であると思います。

さらに、このすばらしい場所に、このツアーを通して知り合ったメンバーとツアーガイドのターニャさん、アジズさんと訪れることができたことにご縁を感じました。日本に帰国後もウズベキスタンと日本のメンバーのご縁をつないでいきたいです。このツアーを企画していただき、本当にありがとうございました。

参加者の感想
中里見 香菜
ウズベキスタン・スタディツアー参加者

ウズベキスタン・Asraf村でのホームステイ。そこに惹かれて今回のツアーに参加を決めました。雄大な自然の中で営まれる村の暮らしに心が躍りました。Kupkariと呼ばれる中央アジアの伝統的な騎馬競技では、村の男性たちが馬にまたがり、頭を切り落とされた羊を激しく奪い合いゴールを決める姿が印象的でした。Kupkariのために、近隣の村から多くの人々が集まっていて、スポーツを通じて交流が行われる様子は万国共通だと感じました。

村の人々と夕食作りを共にし、大自然の中で一晩を過ごして、幸せとは何かをふと考えました。自然と共存する、豊かな暮らしがそこにはありました。ヤギの乳のチーズやナンなど必要なものを必要な分だけ自分たちで作り、村人同士が助け合うコミュニティの強い結束力を感じました。外国からの観光客が増えれば、村にお金が入り、水や電気を簡単に手に入れることができ、人々の生活は豊かになるかもしれません。一方で、観光客向けに宿泊施設の建設や土地開発を続ければ、木々は切られ、川の水は汚れ、今ある村の風景や人々の生活は変わってしまうでしょう。村の人々にとって何が本当の幸せなのか、そんなことに思いをはせながら、ほかの参加者と語り合うことができた思い出深い時間でした。さすがIYEO、それぞれが豊富な経験をしていて、これからのウズベキスタンの発展やイスラームを取り巻く環境について参加者の方々から学ぶことも多く、刺激的でした。

ウズベキスタンはとても美しい国で、それは歴史的に多くの文化に影響を受けてきたからかもしれません。イスラーム教の国でありながら、異なる宗教観を受け入れ、様々な言語や文化を有する民族と共存する、ウズベキスタンの多文化共生の在り方に深い感銘を受けました。昨今、特定の宗教に対する蔑視や差別、また民族対立が深刻化する地域があります。日本社会の中にも、少なからず無意識下の排他意識があります。世界各地で起こるこうした宗教や民族をめぐる対立や戦争の平和的解決には、ウズベキスタンの人々のような寛容な心が必要ではないだろうか。「みんなちがってみんないい」を目指すために、今の私は何ができるのだろうか。まずは今回のウズベキスタンでの学びを発信することから始めていきたいです。

女性実業家ムバリ・シャリボンナさんにマンティ作りを教えてもらった後、彼女の人生・起業の話を聞く(サマルカンド)
日本人墓地へお参りする(タシケント)
タキ・バザールを散策する(ブハラ)
ウズベキスタン日本人材開発センターでの交流(タシケント)
願い事を念じながらイスマイール・サーマーニ廟の周りを3回周る(ブハラ)
レギスタン広場にて(サマルカンド)
参加者の感想
冨永 亜紀
ウズベキスタン・スタディツアー参加者

「『サマルカンドブルーは空に溶ける藍』一度はこの目で見てみたい」という言葉でスタディツアーへの参加を決意しました。中央アジア、ウズベキスタン、イスラム教徒が多い国。未知との出会いに明確なイメージを掴めないまま出発の日を迎えました。

2日目に向かったAsraf村、バスの中では現地の挨拶「アッサラーム・アライコム」を練習し、交流に備えました。伝統的な騎馬競技クプカリは間近で見るとなかなかの迫力です。競技を終えた馬の背に乗せてもらうと、視界は一段と広がり、とても遠いところへ来てしまったという感覚を覚えました。草原から徒歩1.5キロ、ロバの背に乗る少年について山中の砂利道、小川の橋を上がったり下ったり。山道を抜けると一面の山々に川が流れ、土壁の家の間には赤いポピーが咲き誇る景色が一気に拡がります。

ついにAsraf村へ到着しました。現地の生活に飛び込んだ2日間は、日本の日常とは異なるかけがえのない体験となりました。清流を生活用水とし、かまどに薪をくべ、大人数の食事を作り、暮らしをまわす女性の逞しさを感じました。

「生まれる時代を間違えた」とも説明された統治者ウルグベクは学者でもあり、「男女が同様に勉強できるように」と神学校(ウルグベク・マドラサ)を作り、新たな考えを広めました。家庭円満には男女共に学ぶ必要があると提言したと聞き、感銘を受けました。また、マゴキアッタリモスクでは、荘厳さが醸し出す神聖な空気の中、イスラム教徒の方々がミフラーブに向かって丁寧に礼拝をされる姿が印象的でした。シルクロードの中心タキバールでは、文化交流による繁栄を感じさせる品々が多く、鮮やかな金糸のスザニは美しく今でも人気があるようでした。

タシケントに戻り、心待ちにしていたナヴォイ劇場の見学です。石膏の美しい彫刻と、入り口からの劇場までのアプローチ、会場で練習に励むバレエダンサーたち、この建物の構築に日本人が携わったことを知りました。

日本人墓地では、現地の方々が落ち葉を掃きながら待っていてくれました。夏暑く冬寒い抑留生活の末、日本に戻ることなく桜の木のふもとに眠る79名。ウズベキスタンの方々は時の変化の中でも、墓が荒らされないよう守ってくれたそうです。仕事を投げ出さず丁寧に暮らし現地で信頼を紡いだ日本の方々。墓前では胸に込み上げるものがありました。墓地から見えるモスクはエメラルドグリーンで、良く晴れた空に映えていました。

スタディツアーを通し、様々な時代や置かれた環境でたくましく暮らす人々の姿を知ることができました。移動の車内でガイドのタチアナさんから聞いた近年の国の変化、参加事業を超えてIYEOの皆さんと交流できたことが新たな活力になっていくと感じました。平成から令和へと変わった日、歴史的な民家でサラバンドンという伝統的な儀式を見学しました。賑やかな音楽の中で心を一つに歌ったことを思い出します。

オリジナルの文化を大切にしつつ、市場経済国家へと変化するウズベキスタン。日本も多くの外国人を迎える時がやって来ます。他を知ることで己を知るように、この経験を糧に、近々訪れるオリンピックとパラリンピック、その後に続く国際交流を友好的に実践する一員でありたいと改めて感じた旅でした。関わってくださった皆様に感謝しています。ラフマト(ありがとう)‼

サラバンドンの儀式を見ながら夕食を楽しむ
ウルグベク・マドラサのドアに刻まれた言葉「男女がともに学ぶ」
天井の装飾が美しいナヴォイ劇場。舞台ではバレエ「白鳥の湖」の練習中
小川を渡って村へ向かう
ウズベキスタン・スタディツアー同窓会

ウズベキスタン・スタディツアーの同窓会として、6月15日(土)にウズベキスタンを舞台にした映画「旅のおわり世界のはじまり」の鑑賞とウズベキスタン料理を提供するレストランでのランチ会を開催しました。

スタディツアーの昨年度の参加者6名、今年度の参加者15名が集まり、交流を深めるとともに、スタディツアーの思い出を共有しました。

映画では美しいウズベキスタンの風景や名物料理が映し出され、私たちがスタディツアーで訪問や体験したことと重ね合わせて楽しむことができました。

ランチ会ではレストラン「アロヒディン」のウズベク料理コースを堪能しつつ、自己紹介やスタディツアーの思い出を一人ずつ語りあいました。

映画「旅のおわり世界のはじまり」のポスターの前で
ウズベク料理を楽しみながらスタディツアーの思い出について語る参加者

第26回青少年国際交流全国フォーラム京都大会

日本青年国際交流機構第35回全国大会
青少年国際交流事業事後活動推進大会

大盛況のうちに終了しました

2019年8月24日(土)~25日(日)、京都府京都市にて、第26回青少年国際交流全国フォーラム、日本青年国際交流機構第35回全国大会、青少年国際交流事業事後活動推進大会が開催されました。「不易流行―古都の伝統を基軸とした新たな挑戦―」というテーマのもと、全国から関係者を含め196名が集いました。

基調講演は「伝統とは絶えざる革新なり」という題で、浄土宗龍岸寺の住職である池口龍法氏によって行われました。「おもしろきなき世をおもしろく」という高杉晋作の言葉を紹介しつつ、これまでの取組「フリーマガジンの発行、念仏フェス、浄土系アイドルの運営」などを紹介されました。また、「ドローン仏」を実演いただき、会場は大いに盛り上がりました。仏教を例に「革新はやがて伝統になる」ことをお話しいただいたことで、「絶えざる革新」が分かりやすく伝わってきました。

講演後は魅力的なテーマの11の分科会、帰国報告会、地域理解研修が実施され、参加者は相互に研鑽を図り、今後の活動への糧を得られました。

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