平成27年5月発行のマクロコズム第1号は、平成6年11月に第1号が発行されてから、通算第110号となります。
マクロコズムの「創刊のことば」によれば、誌名の「マクロコズム」は、大宇宙という意味ですが、大宇宙から見れば地球上の人類の間の民族や宗教の違いなど取るに足らないささやかな違いです。そんな違いに基づく争いや殺し合いのない平和な世界の実現を祈念している思いが誌名には込められています。
本誌の目的は、当時の総理府、総務庁の青少年対策本部の長年にわたる国際交流事業を通じて積み上げられてきた成果の最も大きなものの一つに、既参加青年の事後活動として全国各地で行われている国際交流事業があり、これらの活動を更に活発にし、内容の豊かなものにするのに役立つ情報を提供しようとうたっています。そして、 「マクロコズム」が、既参加青年の皆さんがこれまでに築いた自分の小宇宙から出て、より大きな宇宙に国際交流の輪を広げていく契機になれば幸いであるとしています。
そんな第1号発刊から21年目を迎えます。今号においても、既参加青年等の積極的な参加により事業が運営される青年社会活動コアリーダー育成プログラムや国際青年育成交流事業(派遣)及び日本・中国青年親善交流事業(派遣)、日本・韓国青年親善交流事業(派遣)や「東南アジア青年の船」事業の報告会、グローバルユースリーダー育成事業「シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ」国連防災世界会議関連事業の様子、また、当センターの自主事業であるタイ王国・スタディツアー等の活動について紹介しています。マクロコズムが今後とも全国で活動されている皆さんの活動の一助となればと思いますし、引き続きの御支援をお願い申し上げます。
平成26年度の内閣府青年国際交流事業(当センターが内閣府との契約により実施)は、所期の成果を得て無事に終えることができました。これは、都道府県の担当部署の方々の御協力と日本青年国際交流機構(IYEO)の皆さんの実行委員会が中心となっての御協力を頂いた賜物と考えております。
皇太子殿下御成婚を記念して始められた国際青年育成交流事業は、9月に実施されました。内閣府と共催している9月24日~ 26日の国際青年交流会議においては、皇太子殿下の御臨席を賜りました。事業の成果が披露される等、大変和やかな雰囲気となりました。
また、当センターの自主事業としまして、タイ王国へのスタディツアー(タイ国内外の社会的に恵まれない児童等が生活する養護施設を訪問等)、国際理解教育支援プログラム、国際交流リーダー養成セミナーの実施、マクロコズム発行等による情報提供・啓発等々に成果を得て無事終了することができましたことを御報告致します。
平成27年度の次世代グローバルリーダー事業「シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ」では、国際社会、地域社会の両方の場面において活躍しうる人材の育成を目的として、インド、スリランカを訪問することとなっております。当センターは「国際化の急進展する時代にふさわしい青年リーダーの育成とこれらの青年の人的ネットワークの形成」という設立の趣旨・目的のため役職員一丸となり一層頑張って参る所存です。変わらぬ御支援・御協力をお願い申し上げ、ごあいさつとさせていただきます。
地域での国際交流活動に関心と意欲のある青少年を内閣府の青年国際交流事業既参加青年の組織のある国に派遣し、ボランティア活動への取組や訪問国青年の案内による視察、調査等を行う。
年1回9日間、参加人数20人程度
国際理解の促進を図るため、国際交流に携わる指導者の養成を行う。
年1回東京で開催、参加人数20人程度
内閣府の実施する青年国際交流事業に参加した在日外国青年等を、国際理解教育に資するため、日本の学校に派遣する。
年6回、派遣人数各3人程度
内閣府主催の国際青年育成交流事業の中で、基調講演・テーマに基づいた視察やディスカッションプログラム等を共催で行う。
年1回東京で開催、参加人数160人程度
内閣府主催の「東南アジア青年の船」事業の中で、日本とASEAN諸国を結ぶネットワークづくりに参加する機会を提供することを目的として共催で行う。
年1回東京で開催、参加人数500人程度
全国各地域で国際交流に携わる指導者及び青年を対象に、有識者の講演、青少年国際交流活動に関する事例発表・討論等を行う。
年1回高知県で開催、参加人数300人程度
全国8ブロックで開催。平成27年度は次の各県で開催する。
北海道・東北ブロック・・青森県 関東ブロック・・・千葉県
北信越ブロック・・石川県 東海ブロック・・・愛知県
近畿ブロック・・・奈良県 中国ブロック・・・鳥取県
四国ブロック・・・高知県(※) 九州ブロック・・・鹿児島県
※青少年国際交流全国フォーラムと同時開催
国際交流に関心のある青年を対象に、青年国際交流事業参加者による報告会を行い、国際交流事業への参加を促す。
年3回東京で開催、参加人数各250人程度
当センターの幹事推進委員及び都道府県団体会員の都道府県推進委員の出席のもと、会議を行う。
年2回
全国の地域や職域及び海外において行われている青少年国際交流活動の紹介などを中心とした情報誌「MACROCOSM(マクロコズム)」を発行し、都道府県を中心とする関係機関及び一般に配布する。
季刊 15,000部1回、2,500部3回
全国の地域や職域及び海外において行われている青少年国際交流活動の実施状況など、青少年国際交流に関する情報や資料を収集、整理した年報を作成し、国際交流実施団体等に配布するとともに、政府刊行物センター等において販売する。
年1回1,300部
青少年国際交流事業に関連する各種資料を作成し、都道府県を中心とする関係機関に配布する。
全国各地域で行われる青少年の国際交流活動を推進する。
国際交流活動の一層の活性化を図るため、都道府県団体会員に対し、活動奨励金を交付する。
青少年国際交流事業の実施を希望する団体を対象に、青少年国際交流事業の企画、実施に関する相談に応ずる。
依頼に応じて国際協力、国際貢献に関心のある青少年に対し、国際協力、国際貢献を行う活動団体、活動内容等を紹介する。
一般財団法人青少年国際交流推進センターの自主事業「タイ王国・スタディツアー2015」が
平成27年3月16日(月)~24日(火)に実施されました。
このスタディツアーは、タイで行われる青少年健全育成プロジェクト「For Hopeful Children Project (FHCP) 2015」に参加し、ボランティア・スタッフとして現地実行委員や各国から集まったスタッフと協働すること、またそれに先立ち、現地で三つの児童養護施設を訪れ、それぞれの場所で実際に子供たちと生活・活動(交流)することを大きな軸としています。今年は大学生と社会人を含む参加者7名と同行職員2名の合計9名が参加しました。
FHCPは、「東南アジア青年の船」事業のタイの既参加青年であるVisit氏が自身のネットワークをいかし、始めた事業で、孤児や難民、障がいを持っているなど社会的に恵まれない状況にある子供を「希望あふれる子供たち(Hopeful Children)」と呼び、彼らをタイの海軍施設に招いて共同生活や海水浴などのアクティビティを行います。子供と引率者、タイを含むフィリピン、ラオス、ベトナム、オーストラリア、フランス、日本など15か国からのボランティアを合わせると、参加者総勢1,200名規模の一大プロジェクトとなりました。
今年25回目を迎えるFHCPでは、スポンサー企業を始め主催者のFFF(Fund for Friends)、参加団体や一般財団法人青少年国際交流推進センターといったプロジェクト支援者による、今後の支援継続に向けた宣言文の署名式も行われました。
月日 | 活動内容 |
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3月16日(月) | バンコク集合 |
3月17日(火) | カンチャナブリー県へ移動 |
ムーバーンデックでの活動 | |
子供たちと川遊び 施設内のゲストハウス(伝統的高床木造住居)に滞在(2泊) 子供たちとの交流会 |
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3月18日(水) | タマヌラック、ムーバーンデックでの活動 |
仏教系の児童養護施設タマヌラックにて、子供たちと交流 ムーバーンデックにて、職業訓練ワークショップ参加 施設見学、副校長先生による学園紹介、質疑応答 子供たちとの交流会・文化紹介 |
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3月19日(木) | サムットプラーカーン県(バンコク郊外)へ移動 |
フォーデックでの活動 | |
子供たちと交流した後、近隣の住宅(低所得層家庭)を訪問 | |
3月20日(金) | チョンブリー県へ移動 FHCP2015ボランティアスタッフ顔合わせ、ミーティング |
3月21日(土) | FHCP2015 開会式 |
海軍によるドッグショーやパラシュート・デモンストレーション 海水浴、参加団体によるパフォーマンス披露 |
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3月22日(日) | FHCP2015 |
軍用船体験、アスレチック体験、サンゴ植え付け 日本文化紹介ブース、海水浴、参加団体によるパフォーマンス披露 |
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3月23日(月) | FHCP2015 閉会式 |
子供たちを見送り、バンコクへ移動、夕食 | |
3月24日(火) | バンコクにて解散 |
普段、留学生など見かけない大学で勉強している私は、内閣府と(一財)青少年国際交流推進センターが実施する「日本・ASEANユースリーダーズサミット2014」に参加し、日本や海外の優秀な人々に出会って衝撃を受けました。こうしちゃいられない!と思う中届いたこのツアーの案内に、迷わず応募を決めました。初めての海外、しかも渡航日は21歳の誕生日。集合場所は空港から電車を乗り継いだバンコクのホテル。訪ねて行くのは、遠い場所の子供たち。初めて世界を見に行くにしては、ずいぶんな大冒険だったような気がします。
プログラム中は、自分の常識が通用しないことだらけでした。フォーデック周辺の低所得家庭を訪問したとき、「おうち」を見て愕然としました。いわゆるスラムで、あたりはゴミだらけ。おうちというより、かろうじて雨露を凌げる程度の「秘密基地」。私が思ったのは、どうしてこの大量のゴミをそのままにしておくのかということ。聞けば、この場所に合法的に住んでいるわけではないとのこと。いろんな事情があると思いますが、こんな小さなことでさえ私の常識では理解できない、分からないことだらけでした。そして、究極に分からなかったのが、「住人たちがこの状況で笑っていられること」でした。
25年目のFHCPに初めてスタッフとして参加して、考えたことがあります。たくさんの企業が協賛して、海軍も基地を提供して、海兵隊員も協力して、世界各国からボランティアがやって来る。なんて影響力のあるプロジェクトなのだろうと。でも同時に、このプロジェクトの意味が分からなくもなりました。このプロジェクトに参加して、彼らの生活レベルが向上するわけではない。しかし、最終日、涙で顔がぐちゃぐちゃになりながら子供たちと別れるとき、すっと分かりました。たった3日間だけど、子供の頃の楽しい経験が彼ら自身の記憶に残っていくこと。たくさんのピー(タイ語でスタッフのお兄さん・お姉さんたち)が自分のことを気にかけてくれ、幸せな気持ちになるという経験が何よりの財産なのだと、自然に出てきた涙から学びました。同時にこれだけ多くの人を巻き込んで、25年間FHCPを続けてきたVisitさんに心から尊敬の念を抱きました。一人では成立しないこの大きなプロジェクト。かかわる全ての人々が、楽しみながら責任感を持って運営に当たってきたことが、継続できた大きな理由だと思います。
タイ語が分からなくても、出会った子供たちと楽しい時間を過ごせました。お別れのとき、FHCPでもらったぬいぐるみを私にプレゼントしてくれた子がいました。その子はいつも笑顔でした。その子には悲しい過去があったかもしれません。それでも笑っている。9日間のプログラムで触れ合った人、そして友達になった人は数えきれません。ほとんどの人は笑顔でした。タイ語で笑顔をYimというそうです。私のそれまでの常識では「幸せ」じゃなさそうな人もみんなYimでした。思い描いていた幸せの概念が崩れ落ちました。21歳の春、こんなあたりまえのことに気づけた私は最強の「幸せ者」です。
世界のどこかで起きていた難しそうな社会問題が、タイのあの場所のあの子の問題になりました。ちょっとだけ自分ゴトになりました。
常識を打ち砕いて、Yimの可能性に気付くことができました。じゃあ、これから世界に何をしよう?人生をかけて考えていきます。コップンカー!(ありがとう)
平成14年度に開始された青年社会活動コアリーダー育成プログラムでは、高齢者、障害者及び青少年の各関連分野における社会活動の経験者を海外に派遣し、その国でこれらの分野で重要な役割を担っている民間組織などのリーダーを日本に招へいするという相互の交流を通じ、社会活動の青年コアリーダーの能力の向上と相互のネットワークの形成を図っています。
事派 業遣 |
平成26年 10月12日(日)~21日(火) | デンマーク(高齢者関連活動)、英国(障害者関連活動)、 ドイツ(青少年関連活動)に9名ずつ派遣。 派遣者は、招へいプログラムの各種実行委員として受入れに協力 |
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招 へ い 事 業 |
2月24日(火) |
外国参加青年来日 デンマーク、英国、ドイツから、3分野36名の青年リーダーを招へい |
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2月25日(水) | 開会式、基調講演、政府職員による講義、歓迎レセプション | |
2月26日(木)~3月1日(日) |
NPOマネジメントフォーラム 2月26日<課題別視察> NPOマネジメントフォーラムのディスカッションテーマ(トピック1~3)に即した 団体・施設を訪問し、活動現場の視察及び関係者との意見交換を実施 2月26日~3月1日 総合テーマ及びトピック(1~3)に基づき、 日本の非営利団体関係者(日本参加者)28名と共にディスカッション |
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3月3日(火)~8日(日) |
地方プログラム 鳥取県:高齢者関連活動、和歌山県:障害者関連活動、 福島県:青少年関連活動 |
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3月9日(月) | コース別発表会、成果評価会、修了式、歓送会 | |
3月10日(火) | 外国参加青年帰国 |
NPOマネジメントフォーラムは、高齢者・障害者・青少年の三つの分野の非営利団体で活躍する日本と諸外国の青年が一堂に会して、各国のNPO事情や活動事例に基づく有益な情報を共有し、実践的な意見交換を通じてNPO運営に関する能力の向上を図り、それぞれの分野において社会活動を支え、その中心的な担い手となる青年リーダーを育成することを目的として実施しています。
多様化した現代社会に次々と現れる課題に対応していく上で、非営利団体が果たす役割は、より広範囲になっています。非営利団体が連携するべき相手は、行政、企業、他の非営利団体、地域住民など数多くあります。中でも、政策形成にかかわることや行政との連携は、大きな方針を打ち出したり影響力を持つ事業に取り組む際には、必須となります。しかしながら、多くの非営利団体にとって、直接的に連携することが難しい分野であり、その際に仲介役やまとめの役割をする中間支援団体との連携が、各団体にとって大切になります。
国及び地方の行政と連携し、政策形成にかかわる活動をしていくためには、それらの組織及び運営の仕組みを知る必要があります。さらに、そのときの政策や方向性を理解した上で自分たちの主張が受け入れられるかを考え、効果的なコミュニケーションが取れる人材が必要であり、特に身近な存在である地方行政との継続的コミュニケーションをとる役割は必須です。
このような人材の育成には、どのような取組が効果的なのか、具体的な仕組みについて話し合いました。
非営利団体の活動を活性化し、理念を達成させるためには、他団体・地域・行政との連携が必須です。その場合の有効な手段として、住民、企業、行政などの間に立って、様々な活動を支援する中間支援団体の活用が挙げられます。
非営利団体の理念達成のために中間支援団体の有効な活用方法をテーマとし、中間支援団体の現状と今後を共有した上で、事例や連携・協働の手法などについて議論を重ね、中間支援団体の有効的な活用のための具体的なアクションプランを立てました。
国及び地方の政策形成にかかわることは、団体の大きな目標実現にとって効果的取組ですが、実際には最も難しい分野でもあります。
こうした分野の関係者に本当の理解者を得ていくためには、日頃からどのようなコミュニケーションが必要なのか、各国の状況を共有して、団体の理念実現のためにそのような関係者との信頼関係をいかにつくるべきかを話し合いました。
デンマーク、英国、ドイツからの外国参加青年は、平成27年3月3日(火)~8日(日)にわたり、分野ごとに鳥取県、和歌山県、福島県を訪問しました。
3月3日(火) | 鳥取県副知事表敬訪問、鳥取県長寿社会課による講義、歓迎会 |
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3月4日(水) | 社会福祉法人地域でくらす会訪問 |
3月5日(木) | 医療法人・社会福祉法人真誠会訪問 |
3月6日(金) | 地方セミナー |
3月7日(土) | 評価会、ホームステイ |
3月8日(日) | ホームステイから戻り |
実行委員長 西堀 慶
鳥取県では、これまで「青年社会活動コアリーダー育成プログラム」地方プログラムを3年にわたって実施してきた。これまでの学び、反省を踏まえ、今年度の鳥取プログラムでは、できるだけ多くの時間をディスカッションに費やせるよう、施設訪問を1日1団体のみとし、移動に費やす時間を省く構成で臨んだ。幸いにも、社会福祉法人地域でくらす会いくのさん家、医療法人・社会福祉法人真誠会の双方で、時間の許す限り真摯で活発なディスカッションを行えたことは、大きな成果である。
外国参加青年が施設訪問の際、「日本の良いところだけではなく、困難な点、課題としている点についても教えてほしい」と話していたことを思い出す。
こんなにも真摯に高齢者福祉の未来について話し合える機会は、日本においてもそうそうあるものではない。各国の課題点を取り上げ、高齢者の未来のために今私たちは何ができるかを議論し合う。本プログラムのねらいは、単に日本の福祉の施策や状況を紹介することのみが目的ではなく、あくまでもその先にある高齢者のよりよい暮らしを見据えている。このために、各国は対話を重ね、知恵を出し合い、乗り越えようとする。その姿勢を共有すること、国は違ってもそれぞれの現場で共に行動を起こし、活動していこうと決意を確かめ合ったこと。ここに私が実行委員会に携わった意味があったのだと、受入れを終えた今、深く感じている。
「青年社会活動コアリーダー育成プログラム」を受け入れてから3年。その前と今とでは私の環境もずいぶん違ったものとなっている。知らず知らずのうちに行政や、団体、そして遠く離れた地域住民やボランティアの方々との交流も結ばれている。この事業を通じて外国参加青年のみならず、鳥取県下の方々との親交も結ばれていることが何よりの財産である。最後に鳥取プログラムに参加してくださった皆様に心より感謝するとともに、もう一度、この鳥取プログラムにおいて再会できることを切に願っている。
3月3日(火) | 和歌山県環境生活部長表敬訪問、和歌山県における障害者施策について講義、歓迎会 |
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3月4日(水) | 社会福祉法人つわぶき会T-LABO訪問(みその商店街視察) |
3月5日(木) | 特定非営利活動法人かたつむりの会ララロカレ訪問 社会福祉法人やおき福祉会訪問 |
3月6日(金) | 地方セミナー |
3月7日(土) | ホームステイ |
3月8日(日) | ホストファミリーとの昼食お別れ会、評価会 |
Nafisa Jabeen HUSSAIN
Delegation Leader, UK
We were very fortunate to be able to visit the beautiful Wakayama where we were treated with such hospitality and respect by the committee. The opportunity to visit three different NPOs was wonderful and it really opened my eyes to how creative the Japanese organizations are. The one factor that really stood out is the quality of the product that two organizations were providing for purchase to the general public.
Their aim was to show that disabled people have skills and the ability to provide high quality products and a service without the focus on being on that these people are disabled. What I witnessed was a person-centered approach that focuses on the individual gaining a sense of self and confidence by being a part of the organization. This demonstrated very clearly the Social Model of Disability’s core ethos of enabling a disabled person to actively be a part of their community by removing any barriers.
This was a once in a lifetime opportunity which I am very thankful that I had the chance to experience this. The hard work and commitment of all the people involved within the program is much appreciated and I hope to return to Japan within the coming years.
3月3日(火) | 福島県における青少年分野施策に関する講義 表敬訪問(福島県生活環境部課長、福島県青少年会館館長)、子ども劇場関係者との懇談 |
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3月4日(水) | 特定非営利活動法人ビーンズふくしま訪問 |
3月5日(木) | 株式会社ひまわりキャリアサービス訪問 福島県立あさか開成高等学校訪問 |
3月6日(金) | 地方セミナー、歓送会 |
3月7日(土) | ホームステイ |
3月8日(日) | 評価会 |
特定非営利活動法人ビーンズふくしま
理事長 若月ちよ
当法人は、不登校の子どもたちの学びの場を地域に創りたい、という想いを持った親たちと地域の若者たち、それを支援してくださった市民の方々と共にフリースクール創りの活動を行ってきた。想いが共有できる少人数の団体であったが、ひきこもりや就労に困難を抱えた若者支援、そして、東日本大震災後の被災子ども支援と活動が広がっていく中、スタッフの人数も急激に多くなり、想いの共有が十分できない状況があった。組織の基盤強化、スタッフの人材育成が、まさに当法人の運営側の課題であり、中間支援組織の支援をいただきながら、対応に取り組んでおり、まさにタイムリーな機会だった。
当法人訪問では、私たちの取組に関心を持ち、高く評価していただいた。また、子どもたちやスタッフとの交流を積極的に楽しんでいただき、子どもたちにとっても自信につながる大変良い機会となった。外国参加青年と共に、福島の風を感じながら、フリースクールまでの道を歩いたことも良い思い出となった。
地方セミナーでは、各国の発表を聞き、各国も当法人と共通する課題や取組を行っている現状を知る大変良い学びとなった。特に「団体の主要な価値観や目標を、日常の業務や仕事の楽しさ、モチベーションにどう関連付けるのか」、若者自身が自分たちの町を心地良いと感じる場所とするための具体的な取組、「共創」戦略に基づく連携の大切さを再認識することができ、現在の取り組んでいる方向でいいのだという確信を持てた。分科会では、当法人の取組をもっと積極的に広報していくべきとの声に私自身力をいただいた。広報のポイントとして、①自分事にしてもらえるようにすること、②ストーリーを伝えること、③視覚に訴えること、④地域の中で団体やプロジェクトでコラボ していくことなど、これからの取組の中で取り入れていきたい具体的示唆を得ることができた。
今回、出会った青年たちから、多くのことを学んだとともに、多くのエネルギーをいただいた。このことを法人に持ち帰り、日々の実践にいかしていきたい。今回のプログラム参加の機会をいただいたことに、改めて感謝している。
ナフィサ・ジャビーン・フセイン 英国団団長
美しい和歌山を訪問し、実行委員から敬意をもって歓迎していただき非常に幸運だった。三か所の非営利団体訪問はすばらしい経験であり、日本の団体がいかに独創的であるかを知り、目からうろこであった。中でも際立っていたのは、二つの団体が作成していた商品の質の高さである。
障害者であることに重点を置かず、彼らが高品質の商品を提供する技術と能力を持っていることを示すことを目指していた。私がそこで見たのは、団体に所属することで自意識と自信を得ることに焦点を当てた、本人主体のアプローチである。これは、障害を取り除くことで障害者が積極的にコミュニティの一員となれるという、障害者に関する中心的倫理観である社会モデルを非常に明確に示していた。
このような一生に一度の機会を頂いたことに、非常に感謝している。プログラムにかかわられた皆様の尽力と献身に深く感謝するとともに、近い将来、日本を再訪したい。
平成27年2月8日(日)、国立オリンピック記念青少年総合センターにて、平成26年度内閣府青年国際交流事業 航空機による青年海外派遣報告会を実施しました。来場者と参加青年等を合わせ、合計170名規模での報告会となりました。
「参加青年の1年間のあゆみ」では、応募から報告会当日までのこの1年間を振り返り、各自が携わった具体的な活動を挙げて、何を感じ、何を学んだのかを発表しました。また、「パネルディスカッション」では、この事業から得られた体験を次のステップにどのようにいかしていくのか、また、自分はどんな点で成長できたと感じたのか等が語られました。
来場者からは「参加青年がいきいきと自分の言葉で語る姿に感銘を受けた」と好意的な感想が数多く寄せられました。
時間 | 内容 |
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13:00 | 開会式 |
13:15 | プログラム概要紹介 |
13:25 | 参加青年の1年間のあゆみ |
13:50 | 各派遣団成果発表 |
14:25 | 休憩 |
14:35 | パネルディスカッション |
15:15 | 平成27年度内閣府青年国際交流事業 説明及び募集について |
15:35 | ブースの見どころ紹介 |
15:45 | 休憩 |
15:55 | 各派遣団等ブース展示 |
16:45 | 閉会式 |
平成27年2月22日(日)、国立オリンピック記念青少年総合センターにて、第41回「東南アジア青年の船」事業報告会を実施しました。一般の参加者及び参加青年、関係者を合わせ、合計164名が報告会に出席しました。
第一部 | |
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13:00 | 開会式 |
13:15 | 「東南アジア青年の船」事業概要説明 |
13:45 | 平成27年度内閣府青年国際交流事業 募集説明 |
14:15 | パネルディスカッション 「出会う。変わる。新たな自分。」 |
第二部 | |
15:30 | 展示・質問コーナー |
16:15 | 閉会式 |
第41回「東南アジア青年の船」事業の報告会のテーマは、「出会う。変わる。新たな自分。」です。
昨年12月に事業を終えて以来、私たちは何を得たのか、報告会で日本参加青年として私たちは皆様に何を伝えることができるのかを、何度も何度も話合いを重ね考えました。
帰国後の研修で参加青年39名の経験、想いを共有し、出てきたキーワードが「出会い」でした。ASEAN各国の参加青年との出会い、寄港地の人々との出会い、また、新しい文化・習慣との出会いが私たちにとって、事業の中で大きな意味を持っていたことに気が付きました。
初めてのものとの出会いによって、私たちの中に訪れた「変化」。それは大きなものから、小さなものまで、一人一人全く違う変化でした。
そして事業を終えた今、39名それぞれが、新しい興味・夢・目標を持った「新たな自分」に出会いました。
本報告会は、私たち日本参加青年にとって事業の成果報告ですが、私たちの成長はここで終わりではありません。事業で得た経験をいかして、今日よりそれぞれの道を歩んでいきます。
第3回国連防災世界会議(※)が仙台で開催されるに当たって、平成26年度グローバルユースリーダー育成事業「シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ」に参加した代表者外国参加青年10名(各国1名)及び日本参加青年10名の計20名が、国連防災世界会議関連事業に参加し、パブリックフォーラムを主催しました。当日は、64名が来場しました。
第3回国連防災世界会議関連事業は、関連事業の実施や、その他の関連事業への参加を通して、防災に対する意識と防災のために青年が果たすべき社会的役割についての認識を高めることをねらいとしている。
具体的には、第3回国連防災世界会議開催の機会をとらえ、事業の成果を対外的に発表するとともに、被災地訪問を終えた青年から見た教訓、世界の防災に関する取組等について広く発信するため、事業終了後、参加青年の代表を再び招へいした。代表青年たちは国連防災世界会議関連事業において、「ワールド・ユース・フォーラム~世界の青年と考えよう、身近な防災〜」を実施するとともに、その他の関連事業にも参加した。
3月12日(木) | 外国参加青年来日、日本参加青年集合 オリエンテーション | 東京 |
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3月13日(金) | フォーラムの準備、歓迎ランチパーティー | 宮城 |
3月14日(土) |
仙台へ移動、フォーラムのリハーサル、会場へ移動 「ワールド・ユース・フォーラム 〜世界の青年と考えよう、身近な防災〜」 (パブリックフォーラム)開催 |
宮城 |
3月15日(日) |
他団体主催のオープン・フォーラム見学 復興庁主催のフォーラム見学 「東日本大震災からの復興の現状と取組」 せんだいメディアテークで展示見学 |
宮城 |
3月16日(月) |
陸前高田市へバスで移動 陸前高田市主催のシンポジウム見学 「高齢者・障がい者と防災シンポジウム」 戸羽太陸前高田市長 表敬訪問 寄港地活動(2月)でお会いした方々と意見交換会 ・戸田公明大船渡市長あいさつ |
岩手 |
3月17日(火) | 一関経由、東京へ移動 | 東京 |
3月18日(水) |
会議のまとめ(報告書作成) 赤澤亮正内閣府副大臣への表敬と報告(内閣府にて) 評価会 |
東京 |
3月19日(木) | 帰国・帰宅 |
「シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ」で行われた岩手県大船渡市及び陸前高田市での寄港地活動の成果について発表しました。準備のために、参加青年は寄港地活動を振り返り、学びを共有しました。各レター・グループに分かれて訪問した24箇所の施設を1. 学校、2. コミュニティ・社会福祉施設・NPO団体、3. 産業、4. 地方自治体の四つに分類し、各施設で印象に残ったことを取り上げて成果報告としました。その後、寄港地活動での学びを基に、今後の防災・減災において望まれる青年の役割について4点発表しました。1点目は、地域や学校で行われている防災や減災の活動に参加したり、そのような活動を企画したりすること。2点目は、ソーシャルメディアを有効に活用することで、防災意識を高め合い、災害発生時の対応に役立てること。3点目は、防災に関する政策決定に参加すること。4点目は、青年が行動することによって少しずつでも変化を起こすということでした。報告の最後には、訪問施設の一つであった八木澤商店の会長の言葉を紹介しました。
「過去と他人は変えることはできないが、自分と未来は変えることができる」参加青年はこの言葉を、自分たちの防災・減災への取組や今後のリーダーシップへの決意表明としました。また、この言葉は岩手の人々のポジティブな姿勢や震災から立ち直る力を表しており、将来、町が完全に復興することを参加青年たちは確信しました。
各国の防災・減災への取組や青年が防災・減災のために果たすべき役割について、ブラジル、インド、ケニア、スリランカ、英国、日本の6名がパネルディスカッション形式で発表しました。司会者が質問を投げかけ、各国の防災事情や防災意識などを率直に語り合いました。各国で共通点として挙げられたのは、青年の力が社会の中では認知されていないことでした。しかし、青年には情熱や体力があり、最先端技術への理解も深いことから、これらの強みをいかして、過去の災害から学んだことを地域の次世代に伝えること、そして、災害時に高齢者を助けることで地域のコミュニティを強めることができます。また、世界中の青年とのネットワークを構築し、災害に備えていくことが、青年の役割になると発表しました。
岩手県陸前高田市役所では、戸羽太陸前高田市長に表敬訪問をしました。市長は、参加青年である各国の若いリーダーに向けて、リーダーに求められることは「決断」であると話されました。緊急時にこそ、多くの人々の意見に耳を傾けつつも素早く決断し、自分が信じる道に向けて進むことが大切であると説明されました。質疑応答では、日本参加青年が、被災した市町村が復興を成し遂げる上で、青年・若者に期待することは何かと質問しました。戸 羽市長は、「現実的に田舎町には高齢者が多いため、彼らの意見を聞く機会が増えている。高齢者の意見も重要だが、それ以上に何よりこれからの町作りの中心となる若者の考えが重要である。そうでなければ、継続性が断たれてしまう。」とコメントされました。戸羽市長は、復興の場に参加する若者が少ないという点については、若者がもっと積極的に参加・発言し、それに対して責任を持って行動してほしいと答えられました。
この同窓会を開催するにあたり「派遣されて2年後に同窓会の幹事をやりきってこそ中国派遣団として一通りの活動を完了する」という想いを持っていました。実際、派遣後2年間に何を見て、何を考え、行動したのかが同窓会の円滑な運営につながると感じました。今回は、参加者のアクセスのしやすさと海外からの旅行者も多く国際的な観光地で魅力あるコンテンツが多い古都京都で3月7日(土)~ 8日(日)に開催し、34名の参加がありました。
総会では、中国・大連出身の郭静氏による「日本の文化の相違点」という内容で御講演をいただき、海外から見た日本と中国の文化の違いをユーモアも交えて楽しく話していただきました。また、一日目夜の東山花灯路や二日目の桂離宮参観等の日本独自の文化を見学しながらも、やはりその文化をたどれば昔からの日本と中国のつながりを強く感じました。
私は人のつながりこそが人生の中で大切なものの一つだと思っています。今回の同窓会も本当に幅広い歴代団員が参加し、意見交換・情報交換ができました。今回のこの出会いがさらに互いの刺激となり、今後の
活動の原動力になればと考えています。そのためにはこの同窓会がさらに発展し、有益なものとなるように私自身も積極的に関わっていきたいと思います。そして、先輩・後輩団員やまだ見ぬ未来の団員、大切な34団のみんなと日本や中国や世界のこと、そして夢についてまた語り合えることを楽しみにしています。
平成27年3月14日、第7回「世界青年の船」事業(平成6年度)の20周年リユニオンが東京都内にて開催されました。
全国各地の他、中東や台湾から一時帰国しての参加者もありました。松田敏明管理官他4名の管理部員、4名のアドバイザーの方々にもお越しいただき、55名が集まりました。そして、外国参加青年や海外在住日本参加青年とも数か所でのビデオカンファレンス(同時ライブ中継)でつながり、海の向こうの懐かしい顔ぶれと久しぶりに再会し、あいさつを交わしました。
船上でよく踊ったマカレナで盛り上がった後半は、全員で「船がどう人生を狂わせたか(近況報告)」を1分間スピーチ。最後の松尾弌之団長による特別講話では、参加青年の誰もがこの20年間に様々な経験を重ね、人生の折り返しである40代を迎えたこの節目に、励ましと優しさに溢れたお話をいただきました。その後、懐かしのオリンピックセンターに約30名が宿泊、二次会を兼ねて夜通し語り合いました。
第1日目・8月29日(土) | |
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12:30 | 受付 |
13:30 | 開会式 |
14:00 | 基調講演「自由人 龍馬に学ぶ グローバルリーダーのすすめ」 森健志郎氏(高知県立坂本龍馬記念館館長) |
15:30-18:00 | 分科会 |
19:00-20:30 | 懇談会 |
第2日目・8月30日(日) | |
9:00 | 表彰式 |
9:30 | 各都道府県及び個人の事後活動紹介 |
10:00 | パネルディスカション |
11:00-11:15 | 閉会式 |
11:30 | 地域理解研修 |
グローバル化が進み、価値観が多様化する今日、リーダーには変化を恐れずチャレンジしていく精神、英知、そして行動力が求められています。
日本が近代国家への変革期を歩む過程において、高知県は進取の気風に満ちた土地柄から数多くのリーダーを輩出してきました。中でも坂本龍馬の存在は大きく、交渉力を含めたコミュニケーション力、広い世界と時局を見渡す力、有為な人材のネットワークをつくりマネジメントしていく行動力は、多くの人が理想のリーダー像としています。こうした龍馬の生き方や能力を学ぶことは、次世代のリーダーとなる青年たちの大きな糧となり、日本青年国際交流機構が目指す「社会でリーダーシップを発揮できる人材の育成」につながっていくと考えます。
本大会の基調講演は、坂本龍馬記念館館長の森健志郎氏に、龍馬が育った南国土佐の風土や坂本家の家族愛のエピソードを交えながら、龍馬のグローバルリーダーとしての魅力を紹介していただきます。さらに分科会は、皆様にとって学び多き我々独自のプログラムづくりを目指します。
本大会での出会いと学びが、参加者のネットワーク形成とリーダーシップの育成につながるとともに、国際交流活動の活性化と各地域での社会貢献活動に結び付くことをねらいとします。